千葉在住のクリスチャン。中国語やゴスペルや手話が趣味のスズランが感じたり思ったりしたことの日記。


by suzuran-no-nikki
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『終末を生きる神の民』

後藤敏夫著
定価:本体¥850+税
発行日:2007年8月1日
発行:いのちのことば社  

 下の子が参加した夏のKGKのキャンプの課題図書に
後藤敏夫著『終末を生きる神の民』という本があった。
 「この地上の歴史や社会とのかかわりの中で、
クリスチャンがどのように生きるべきか」を探求した本だ。

 今回の衆議院議員選挙でも、正直言って、私は今ひとつ盛り上がらなかった。
なぜ自分が政治への関心が薄いのかという理由。
 また、私は長い間、どうしてアメリカのクリスチャン等が、
戦争に反対しないのかと思っていた疑問。
 そうしたことへの答えが、この本を読んで、少し分かった気がした。

 いろいろな事が書かれてあったが、私が印象に残ったのは、以下のような箇所。


 ①センセーショナルな終末論の影響

 『家が燃えているのに家具を整えるのに何の意味があるのか』という言いかたが、
筆者の学生時代によくなされたそうだ。
 『家が燃えている』というのは、世界はもう少しで終わりを迎えて燃え尽きる、という意味。
 『家具』というのは、世界の政治や社会の問題のこと。

 この世の終わりが近いから、この地上の歴史や社会の問題は、
あまり真剣に考えなくても良いといった考え方だ。


 ②自由主義キリスト教(リベラリズム)と
根本主義キリスト教(ファンデメンタリズム)の対立

 戦後日本の福音派教会の礎を据えた宣教師達は、
自由主義キリスト教(リベラリズム)と
根本主義キリスト教(ファンデメンタリズム)の対立の中で、
根本主義に立つ神学校で教育を受けた世代だった。

 今でこそ福音派の教会において社会倫理を口にしても
当然の雰囲気ができつつあるが、
そのころ、少なくとも筆者の周辺では、
平和とか正義とかいったことを口にしたら、
リベラルで聖書的でない、という風潮が非常に強くあった。


 ③神を信じる自由主義世界と無神論の共産主義の対立

 もうひとつ忘れてならないのは、戦後になって誕生した
日本の福音派教会の 揺籃期と成長期が、
アメリカと旧ソ連の二大勢力がしのぎをけずる
東西冷戦の時代に重なるということ。

 世界は、神を信じる自由主義世界と
無神論の共産主義が対立している場で、
筆者がクリスチャンとして育った環境には、
共産主義は悪魔の手先であり、
ベトナム戦争は共産主義の魔の手から
ベトナムやアジアを守る聖なる戦い
だという認識が一般的で、筆者もそれに
何の疑問も感じなかったとのこと。


 しかし、本書に記したような聖書の語る救いは、
個人の魂の救いというだけでなく、
『包括的』『全体的』なものだという認識は、
次第に福音主義者に受け入れられるようになってきているという。

 そして、これらの中心にはイエス・キリストの十字架の贖いがあり、
そこは、ずれてはならないということが
重要なポイントだとして締めくくられている。



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Commented by martha2nd at 2009-09-25 16:12
後藤先生にこのような著書があるって知りませんでした。読んでみたいと思います。終末にはとても関心があります。母もとても終末のことに関心を持っていました。
後藤先生ってとても優しい心をお持ちですよね。ヘンリ・ナーウェンやフィリップ・ヤンシーに視点が近いような気がします。本の紹介、ありがとうございました。
Commented by スズラン at 2009-09-25 22:07 x
>マーサさん☆
マーサさんは、後藤先生のことを良くご存知なんですね(*^_^*)
私は、たまたま夏のKGKのキャンプの課題図書だったので
知りました。

あと、終末論というよりは、どちらかというと極端な終末論には
批判的なお考えのようです。
聖書の語る救いは、個人の魂の救いというだけでなく、
もっと『包括的』『全体的』なものだという認識です。
たとえ終末と言われる時代に生きている民であっても、
この地上に生かされている間は、
歴史や社会とのかかわりの中で生きて行かなければ
ならないということを言っておられると思いました。
by suzuran-no-nikki | 2009-09-22 05:39 | 読書 | Trackback | Comments(2)